聖心女子大学国際交流学科
2024年秋学期
成績: 下記のウェイトを使います。
「希望者のみレポート」の提出者: 「レポート」の配分を20にするか、「希望者のみレポート」を0にして「レポート」を40のままにするか、選んでください
その他: Other stuffs:
AIの利用について
先生の監督の下、授業内や認められた課題などで学生に使用させることに問題はございません。
伊藤の考え
AIの利用について
利用例: 文章の要約
出所: https://note.com/genkaijokyo/n/na34fa4ec5d76
注意:
ユーザーからの入力を受け取り、それを指定された文字数の範囲内に要約してください。
要約された文章の文字数の上限と下限を指定できるようにし、文字数が範囲内に収まっていない場合には、文字を追加または削除する処理を繰り返します。
1. ユーザーから次の情報を入力してもらいます。
- 入力する文章:(ここに文章入れる)
- 文字数の下限:(文字数の下限入力)
- 文字数の上限:(文字数の下限入力)
2. 文字数が指定された範囲内に収まるように文章を要約します。
3. 要約された文章の文字数が範囲内に収まっているか確認します。
4. 文字数が範囲内に収まっていない場合、以下の処理を繰り返します。
- 文字数が上限を超えている場合: 文章から余分な単語やフレーズを削除します。
- 文字数が下限を下回っている場合: 言い換えたり、適切な単語やフレーズを追加して、文章を拡張します。
5. 最終的な要約された文章を表示し、ユーザーが満足するまで、文章を調整します
利用例: 制度の図示
「マレーシアのディーゼル燃料についての補助金制度が先日改定されました。わりと制度が複雑だったので、Claude 3.5のProjectに関連する政府の文書や新聞記事を5-6個いれて、「この制度を分かりやすく図にしてください」とお願いすると、以下のような図になりました。」
利用例: プログラム言語間の翻訳
上記をClaude 3.5 Sonnetにquarto reveal.js (htmlスライド)に翻訳させたものが次の2ページです
悪くはないですが、細かな点でレイアウトがおかしいです
日本語を使えないようですね
クラウド
講義資料は伊藤のサイトhttps://github.com/SeiroIto/SHLecturesで共有します
受講者はGithub(ファイルのバックアップ、版管理、協業、共有のクラウド・サービス)を使って自分のファイルを管理してほしいと思います
プログラム
受講者には、RというプログラムとrmarkdownというRのライブラリを使い、文書(html, pdf, docxなど)を作成できるようになってほしいです
そのために、次回までに以下の作業を自分のPCで実施してください
オンライン講義
Google classroomのMeetで実施します
今後学ぶ内容がぼんやりと分かったと思います。Now, you have a very vague picture of what you will learn.
では、開発経済学をどのように役立てるか問うて下さい。Then, please ask yourself what you make out of dev econ.
違う言い方をすれば、あなたが開発経済学を学ぶ根源的な動機です。Or, your intrinsic motivation of studying dev econ.
以下では動機を1つ挙げることができます。I can give you one good motivation.
われわれの共感能力が不完全であるためです。Our imperfect empathy.
Peter Singer、倫理学者、哲学者 https://petersinger.info/projects
溺れる子どもChild in the pond問題
ほぼ全員が「はい」
シンガーの問い: では、なぜ地球の裏側の…
シンガー: 先進国に住むわれわれは所得の一定割合を貧しい国の住民に与える道徳的義務がある
Denis Mukwege、婦人科医、ノーベル平和賞受賞者
DRCでの(戦争)暴力被害者女性の治療と啓発活動
戦争・災害が起こると暴力が始まる… ← 平和時から暴力の根がある
反無関心: (性)暴力、戦争での殺戮は被害者を物として捉えることで可能になる
非紛争地でも平時から他者への尊敬と差別を許さない行動: 暴力を減らせる
「正義論」A theory of justiceで許容できる不平等を問うた
Original positionによる思考実験: People deliberately select what kind of society they would choose to live in if they did not know which social position they would personally occupy.
Veil of ignorance: OP思考実験では、自分が社会のどの地位を占めるか分からないと想定。
特定のグループを差別する分配は誰も提案しないし、最悪の状態にある人たちを救おうとする
開発経済学=どのような条件の下に置かれているかを理論モデルを使いつつ位置づけ、(機会平等を期するため、資源を無駄なく利用するためには)どのような介入が必要か考える
共感能力が乏しくても、論理的に整理することで、問題を理解して
開発経済学を学ぶ動機をもう1つ挙げられます
インドには10億人以上の人がいます
その20%前後が文盲です
2億人が追加的に識字人口に加わると世界はどう変わるでしょうか
知識(発見)は廃れず誰でも使えます。公共財。
I want you to rise above the cycle of punishments and rewards.
This [my teaching] is information, and you can do what you want with this information.
If you want to learn something, I cannot stop you.
If you do not want to learn it, I cannot teach you.
Wynton Marsalis, a jazz trumpeter,
a teacher/director of Juilliard Jazz Studies program
Freakonomics Radio Episode 355, 01:16:30.
中国共産党は塾への統制で少子化を防ぐことができるでしょうか。
非営利団体に登記、とはすごい
授業料統制、費用統制の影響
超過需要が発生し、同じ授業料を払っても塾には入れない人が出てくる。
Take away: 市場を強権で統制しても、望んだ結果を都合よく得られると限らない。
では、どうすれば養育費用を下げられるか。
養育費用とは子どもの保護者が養育のために支払う費用
一人当たり所得水準が上がる限り=国が豊かになる限り
では、どうすれば養育費用を下げられるか。
今は直接費用を低下させる政策が主
機会費用を下げる政策
どれが最も効果が大きいか
研究で明らかにするしかない
日本: 待機児童、待機学童、女性の管理職登用目標30%(2022年、課長で11.5%)
Have you ever been arrested and imprisoned?
❏ Yes.
❏ No.
従来から、雇用主はYesの人を落としていました。
これは就業差別です。
不公平に見えますし、前科のある人に厳しすぎるように見えます。
でも、雇用主にとっては経済合理性があります。なので、無くなりません。
企業が前科のない人に支払うことを厭わない賃金は下記
\[ \begin{aligned} \mbox{前科のない人の賃金} \leqslant &\mbox{「前科のある人を雇って犯罪が発生して余計にかかる費用」の期待値} \\ &\hspace{2em}+\mbox{前科のある人の賃金}\\ \mbox{前科のない人の賃金} - &\mbox{前科のある人の賃金}\\ & \leqslant \mbox{「前科のある人を雇って犯罪が発生して余計にかかる費用」の期待値} \end{aligned} \]
「前科のある人を雇って犯罪が発生して余計にかかる費用」の期待値がプラスである限り、前科のある人の賃金は前科のない人の賃金よりも少なくなる
意図はよし。BTB政策は前科のある人を助け、犯罪の社会費用を減らそうとしています。The intention is good. BTB policy wants to help the ex-offenders and reduce the costs of crimes to the society.
政策は意図した効果があったでしょうか? Did the policy have the intended impacts?
What do you expect the impacts of BTB policy?
\[ \left\{ \begin{array}{l} \mbox{a. Increase} \\ \mbox{b. Do not change} \\ \mbox{c. Reduce} \end{array} \right\} \ \mbox{employment and } \left\{ \begin{array}{l} \mbox{reduce} \\ \mbox{do not change} \\ \mbox{increase} \end{array} \right\} \ \mbox{recividism}. \]
Doleac and Hansen (2020) の示した意図せざる結果unintended consequences
若い黒人男性:
\[ \left\{ \begin{array}{l} \mbox{} \phantom{\mbox{b. Do not change}} \\ \class{fragment}{\mbox{c. Reduce}}\\ \end{array} \right\} \ \mbox{employment and } \left\{ \begin{array}{l} \mbox{} \phantom{\mbox{do not change}} \\ \class{fragment}{\mbox{increase}}\\ \end{array} \right\} \ \mbox{recividism}. \]
推計された効果:
何が起こっているのでしょうか?
雇用主は、犯罪歴を知ることができないと、他の情報から犯罪歴の有無を類推しようとします。
観察可能な属性: Race, age, gender, education, locality, etc.
雇用主は
犯罪歴の可能性が低い: 年齢が上のアフリカ系男性、年令が上の大卒アフリカ系女性、年令が上の高卒ヒスパニック女性、白人
情報を奪われた企業は、観察上リスクの最も高いグループを避け、観察上リスクの低いグループで代替
この解釈が正しければ、以下が予想できる
想定したメカニズムが存在すれば成立する現象を確認 = 解釈の正しさの裏付け
なぜBTB政策? 政府に費用がかからないので実施しやすい。象徴的でアピールしやすい。
人類史上、現代(19世紀以降)が異常なことが分かります
次のページで1960年からの各国の一人あたり所得が図に描かれています。どのようなパタンを予想しますか。低所得国は豊かになっているでしょうか。
以下は2008年時点の一人あたり所得です。大きな格差です。1960年から差は縮まったでしょうか。
| 1 | Zaire | 249 | Hong Kong | 31704 |
| 2 | Burundi | 479 | USA | 31178 |
| 3 | Niger | 514 | Norway | 28500 |
| 4 | Centr. Afr. Rep. | 536 | Singapore | 28107 |
| 5 | Comoro Islands | 549 | Ireland | 27898 |
| 6 | Togo | 606 | Australia | 25301 |
| 7 | Guinea Bissau | 617 | Canada | 25267 |
| 8 | Guinea | 628 | Switzerland | 25104 |
| 9 | Sierra Leone | 686 | Netherlands | 24695 |
| 10 | Haiti | 686 | Denmark | 24621 |
The message is clear.
Poor countries are not catching up the rich countries.
なお、1990年代以降は貧しい国も先進国にキャッチアップしつつあるという研究が最近出てきています(Kremer, Willis, and You 2022)が、事実は認識されたものの、推計方法への注文が付いており(Acemoglu and Molina 2021)、ゆっくりキャッチアップしつつある理由、持続するかなど、解釈にはコンセンサスができていません
低所得国と近かった中所得国が高所得国との差を縮めると各国間の所得不平等は減るが、中所得国がさらに高所得国に近づくと低所得国と中所得国の差が広がるため、いずれは各国間の所得不平等が増すという指摘もあります(Kanbur, Ortiz-Juarez, and Sumner 2022)
Kremer, Willis, and You (2022)
国の平均値を比べるだけだと貧困が見落とされるという指摘もあります(Pande and Enevoldsen 2021)
つまり、貧困問題を考えるために低所得国だけを対象にすると、多くの貧困層を見失います
Gini coefficientジニ係数: 分配の偏りを示す指標
International Monetary Fund (2017)
全世界の所得分布のジニ係数: 0.68(1988)→0.62(2013)
国\(c\)個人\(i\)の(対数)所得\(y_{ci}\)と世界平均(対数)所得\(\bar{y}\)との差 =国間の差+国内の差 \[ y_{ci}-\bar{y}=\hspace{2em}\underbrace{\bar{y}_{c}-\bar{y}}_{\hspace{-2em}\scriptsize{\mbox{$c$国平均と世界平均の差}}}\hspace{4em}+\hspace{2em}\underbrace{y_{ci}-\bar{y}_{c}}_{\scriptsize{\mbox{個人$i$と$c$国平均の差}}} \]
全体では格差は減ったが、国平均値の格差が減り、各国内の格差が増えた
低所得国で一部の人々が富裕になり低所得国の平均値は高まったが貧困層は残っている
You are walking in an isolated park, passing by a pond, where you see a child drowning. There is no one around, and you do not have a phone to call for a help. You are good at swimming and can save the child by jumping into the water. But you have expensive shoes on. Jumping into the water will ruin them, a loss of USD 200. If you do not help the child, the child will die.
Would you jump into the pond to save the child?